第1話2019年03月18日

インドの映画

 

 

このブログを読んでいただきありがとうございます。

私は現在、不動産投資を分かりやすく、そして参加しやすくにすることをモットーに投資ファンド事業を展開しております。

仕事柄様々な土地を訪れ、色々な人と出会う機会が多く、30年以上不動産に携わっていると色々と思うことも積もってきました。

50代も半ばを越え、そろそろ思っていることを発信しようと思い緩やかにブログを始めることにしました。

 

まずは私が過去4年間40回以上通った「インドの映画」の話から始めます。

 

インドという莫大な不動産市場の形成に参加したいと思い、この4年、毎月通っては投資機会を探っていますが、歴史も長く複雑なこの国を理解するのは簡単ではありません。一方的に喋る彼らの話に小首をかしげながら思うのは、信用するのも信用されるのも時間と労力がかかるということです。家族主義である彼らを理解するには、お互いの家族を巻き込むのもいい作戦だとは思いますが、なかなか大変です。社会の深い部分、例えばカースト、歴史、宗教、女性の地位、スラム、食事、税金、住宅事情など話しているだけでは理解できないものを、リアルに見せてくれるのが映画です。

インド映画というと昔ながらの娯楽用として、歌や踊りをふんだんに入れた3時間に及ぶ大サービスの映画というイメージがあると思いますが、最近は社会派の2時間ものも増えてきています。

今回は社会派で見応えのあるものをいくつか紹介します。

 

 

1) パッドマン Pad Man

インドの女性のためにインド製の廉価な生理用品を作った事業家の実話に基づく映画です。事業の目的が金儲けだけでなく、参加する人皆が幸せになるという、いわゆるソーシャルビジネスの成功例です。最後に国連に招かれた時の演説はなかなか心に響きます。主演のクマールは社会派映画に多く出演しています。

 

2) ガンジー

インドという国がひとつの独立国になったのがいかに大変で難しいことであったのか、ということがわかる映画です。

数百年にわたるイギリスによる植民地統治下において、国富の大半を失いつつも、そこから独立していくインドの複雑さと難しさの一端をうかがい知ることのできる作品だと思います。主演のBen Kingsley の演技が素晴らしく、まさにガンジーそのものです。

 

3) スラムドッグミリオネア

ムンバイのスラムの少年がクイズ番組で優勝する話ですが、その裏にあるスラムの生活、インドの社会問題も多く織り込まれており楽しめます。

ちなみにムンバイではスラムツアーが可能で、一見の価値があります。スラムの彼らは誇りを持って仕事をしている人も多く、助け合うコミュニティという印象も持ちました。ムンバイの不動産開発にはスラム再開発案件が結構多く、街としての社会資本整備として政府も後押ししています。

 

4)  3Idiots(きっとうまくいく)

難関大学で出会った3人が、それぞれの激烈な競争社会を経て人生を送っていく話ですが、構成なども凝っていて音楽やダンスも合わせて楽しめます。

現代のインドの大学生の生活も垣間見ることができ、大変よくできた良い映画です。2013年の作品で最高興行収入の人気作です。

 

5)  The Hundred-foot Journey

南仏にたどり着いたインド人ファミリーがインド料理屋を開き、はす向かいの有名フランス料理店とうまさを競うという設定のラブストーリー。

いわゆるボリウッドの作品ではありませんが、インド料理のスパイスの素晴らしさ、映像にも映えるその色合いの美しさ、世界中に広がる印僑の力強さなどインドの別の側面を感じる佳作です。

 

ボリウッド映画はアジアや中東の中間層に広がり始めると、もしかするとそのうちハリウッドを凌ぐ規模になるかもしれません。まだ埋もれているインドの素晴らしい作品が、日本語サブタイトル付きで出回ることを期待します。